国会の活動報告

2018年4月17日(火)衆議院農林水産委員会

投稿日:

【4/17衆議院農林水産委員会】
質疑の模様を、以下ビデオライブラリーにてご覧いただけます。
<質問要旨>森林環境税の使い道、木材需要の創出、木質バイオマス発電
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=48039&media_type=

平成30年4月17日 衆議院農林水産委員会議事録(文責:亀井事務所)

○伊東委員長 次に、亀井亜紀子君。

○亀井委員 亀井亜紀子でございます。
森林環境税の導入は、与野党を超えて、特に地方が心待ちにしていた財源ですので、今回、森林環境税を導入することによって財源ができるという、そのこと自体は非常に歓迎することだと思います。
ただ、今多くの人の中に懸念があるのは、これがどういうふうに使われるか、つまり使い道の問題だと思います。
ずっと今までの御質問などを聞いておりましても、いわゆる50年で皆伐という大規模経営だけではなくて、きちんと自伐型の小規模林業の方にも目配りをしていただきたい、そういう意見が出ておりますし、私は、ここが一番大事だと思います。
前回の委員会の終わりのときに、共産党さんの質問だったと思いますけれども、そもそも、8割の森林所有者の経営意欲が低くて、7割が主伐の意向すらない、こう決めつけているけれども、自伐型林業というのは、10本のうち1、2本間伐して、あとの木は長期的に、100年かけて育てていくような林業ですから、そもそも皆伐は好まない、こういう人たちを経営意欲がないと決めつけてしまうのはやはりおかしいのではないか、そういう発言がありまして、それに対しての御答弁で、自伐型の林業もきちんと育てていきます、そういうような御発言があったと記憶しております。
そこで、私は今確認をしておきたいんですけれども、今回の制度によって、小規模林業、自伐型の林業がきちんと持続できるように、こちらにも目配りをしていくということを大臣から一言御発言いただきたいんですが、お願いできますか。

○齋藤国務大臣 本法案につきましては、経営管理実施権の設定を受ける林業経営者についても、規模の大小は問わないということとしておりますし、自伐林家を始め、自伐型林業など地域で活躍する小規模な林業経営者の皆様におかれましても、経営拡大意欲とかありますれば、この経営管理実施権の設定を積極的に引き受けて、地域の森林・林業を支えていただきたいとぜひ考えているところでございます。

○亀井委員 よろしくお願いいたします。
それでは、私、地元島根県津和野町の例を挙げながら質問をいたします。
津和野町は、森林面積が9割でして、まちづくりの基本に森林の再生、林業の再生を挙げております。そして、自伐型林業の推進を、力を入れてやってきました。
きょう、皆様に資料をお配りしております。
津和野ヤモリーズといいますけれども、これは、地域おこし協力隊の制度を使いまして、津和野町に移住を促し、自伐林業チームをつくり、彼らを津和野ヤモリーズと呼んでいます。
地域おこし協力隊の制度の問題点というのは、3年までしか移住者へのお金が保障されなくて、4年目からどうやって生活をしていくかということが課題になっています。
今回、森林環境税が導入されると聞いて、私は、人材育成で、4年目以降のこういう人たちにお金を使ったらどうかと思いまして、このヤモリーズのメンバーに意見を聞きましたら、非常に健全な回答が返ってきました。ただでお金がもらえるのはありがたいんだけれども、でも、やはり自分たちは作業をして、それの対価としてお金を受け取りたいし、その方が山が整備される。なので、本来お金を使うべきところは、作業道をつけた場合のその補助ではないかと言います。
今、津和野の場合ですが、1メーター作業道をつけて、1,000円だそうです。メーター当たり1,000円。これで、また財源も少ないので、年間1人当たり500メーターぐらいしかつけられない。そうすると、50万ですね。ここでまた機械のお金、いろいろ引きますと、お金が残らないわけです。
採算ベースに乗るのはメーター当たり2,000円だそうでして、全国の自治体、この作業道に対するお金が非常にばらつきがあるんです。前回、高知県の尾崎知事が参考人でいらしていましたが、高知県はやはりかなり進んでいまして、佐川町はメーター当たり4,500円だそうです。
そこで、伺いたいんですけれども、自治体によって非常にばらつきがある作業道の敷設に対するお金、高いところ、低いところ、それから平均が幾らぐらいでしょうか。また、農水省として、採算がとれるラインというのは幾らぐらいと考えておられますか。

○沖政府参考人 お答えいたします。
森林整備事業におきます森林作業道についてでございます。都道府県知事が、地域の傾斜とか土質、そうしたものを考慮しまして、土工、土を削り取ってならすような作業のことですけれども、土工に要する作業量を計算しまして、地域の標準的な単価を定めて、補助金を出している、交付していると承知しております。
今委員おっしゃられました最高額と最低額ですけれども、メートル当たりでございますけれども、メートル当たり単価で見ますと、最高が3,000円と聞いております。これは補助金のところですけれども。また、最低が278円と聞いております。全国平均でいいますと、1,464円となってございます。
また、御質問がございました経営の採算ベースという考え方なんですが、主伐をやるのか、また間伐などをやるのか、そういった種類によっても違いますし、そこにかかわられる人件費によっても変わります。また、保有されます林業機械の状況によっても変わりますので、これにつきましては、採算がとれる作業単価を簡単に示すというのはなかなか難しいと思います。

○亀井委員 それでもやはり、余りに、200幾らから3,000円というのは、開きがあり過ぎですよね。間伐で自伐型林業で生計を立てようと思ったら、やはり生活ができるラインというのがあるわけですから、ここをきちんと手当てしてあげないと、せっかく若者が移住して林業の担い手になっても、定着しません。ですから、ここはやはり国がきちんと指導していく必要があると私は思います。
そして、今、県で森林税のようなものを取っているところ、かなりあります。島根県の場合も、水と緑の森づくり税というのがあります。この財源は、本来、やはり作業道をつけたときに補助に使われる予定でして、今、津和野でメーター当たり1,000円なんですけれども、本当はメーター当たり2,000円じゃなきゃおかしいんですね。この1,000円が一体どこに行っているんだろうかというのが現場での疑問なんですが。
ここに、また森林環境税が市町村に渡されて、それがどういうふうに使われていくのか、また、使い道が重複することもあり得ます。この辺のことは、全部現場、市町村任せなのか、それとも国がアドバイスをしたり指導したりしていくのかということを伺いたいと思います。

○沖政府参考人 お答えいたします。
現在37府県で導入されております超過課税でございます。それぞれの府県民からの森林への期待や要請などを踏まえまして、府県が主体となって取り組まれているものでございますので、それはそれで効果的に活用されているものと認識してございます。
このたびの国の森林環境税でございますが、森林経営管理法案を踏まえ、主に、市町村が新たに行う森林の公的管理を始めとする森林整備等の財源として創設されるものでございます。
府県における超過課税につきましては、森林整備以外にも幅広く活用されていると認識しておりまして、農林水産省といたしましては、国の森林環境税と府県の超過課税がそれぞれの役割分担のもとで効果的に活用されますよう、府県に対しまして積極的に情報提供をしたり、それから意見交換等を行いまして、必要な対応を行ってまいりたいと考えてございます。

○亀井委員 県に対しても、作業道の補助金がどこに行ってしまっているのか、国の方でも調べていただけるとありがたいです。
今、自伐型の小規模林業の話をいたしましたけれども、一方で、主伐の大規模林業についても推進をされているわけですが、そのときに、主伐後は今度は再造林が義務づけられています。この造林にお金がかかるわけですよね。それで、小規模林業は、やはり自伐型で、間伐に寄った経営をしていくわけですけれども、地元の造林会社にも意見を聞きました。そうしましたら、新植、苗のところからきちんと植林をする、そちらの方の長期的な計画も立ててほしいということでした。
特に、まだ木が若いときには、せっかく植えても全部鹿に食べられてしまったりするのでカバーをかける必要がありますし、雑草に負けてしまうので下草を刈らなきゃいけない。そういうことに非常に手間暇かかりますから、結局、皆伐して、その後何も手を入れないということが起きてしまうわけで、本来、やはりここの部分に、森林環境税というよりも、やはり農水省の林業政策として予算をきちんとつけていくべきだと私は思うんですけれども、いかがでしょうか。

○沖政府参考人 お答えいたします。
主伐、それから、その後に行われます再造林でございますが、これは林業経営の一環として適切に行われるべきものでございます。
今般の法案というのは、経営管理権を市町村を介して意欲と能力のある林業経営者に集積、集約することによって収益を向上させ、その費用に充てるよう措置するということなんですけれども、委員御指摘のように、林業というのは、主伐、主伐というのはイコール皆伐であるとは限らないんですけれども、小面積のものもございますし、択伐もございますし、長伐期の、何回も繰り返して切るということもございます。そうした主伐で穴があいたところに植えていくということは非常に大切なことです。
それにつきましては、予算事業として、補助事業として、これまでも林野庁、農林水産省として実施しております。これからも、引き続き適切に、そうした、切ったら植えるということがされるように、予算事業の中できちんと対処していきたいと考えております。
ただ、今回の環境税でございますけれども、経済ベースに乗らないところの森林につきましては、市町村の公的管理といったことがございます。そうしたところについて環境税をこれから使っていただくということを考えておりますが、そうしたところについては、主伐、再造林という概念ではなくて、これまであった森林を何回も間伐をして、そこに、若しくは複層伐をして、自然状態に近いような森林に誘導していくというふうに事業展開をしていくことを考えてございます。

○亀井委員 災害対策などを考えますと、やはり皆伐よりは間伐をして、山を育てながら林業を経営していった方が健全だと思いますので、そういう方向であるのであれば、ぜひよろしくお願いいたします。
次の質問は、木材需要をつくるということが、やはり林業の再生には一方で大事なわけでして、平成22年に、先ほどほかの方も触れていらっしゃいましたが、公共建築物における木材の利用の促進に関する法律が成立をしました。これは民主党の政権のときでしたけれども、民主党を中心とした連立政権のときにやった農政の政策で、私は幾つかいいものがあったと思います。その一つがこの公共建築物の木材利用、それから農業の6次産業化、それと戸別所得補償も私はいい制度だったと思っているんです。
この法律が通った後、私、国立競技場のコンペなどを見ていて、A案もB案も木材の大型建築でしたから、やはりこの法律の効果はあったのかしらと思って見ていたんですけれども、法律制定後に実際につくられた公共建築物、木造のもの、それから今建設が決まっている計画中のもの、合わせて幾つあるのでしょうか。

○沖政府参考人 お答えいたします。
政府は、平成22年に制定いたしました公共建築物等木材利用促進法、これに基づきまして、公共建築物の木造化、内装木質化に向けた施策を推進してございます。
そうした政策の効果もございまして、公共建築物の木造率でございますが、これは、棟数とすると大小も出てしまいますので、床面積ベースで通常あらわします。
これは、法律が制定されました平成22年度着工では8.3%であったものが、平成28年度着工では11.7%へ向上いたしましたし、特に3階以下の低層の公共建築物では、平成22年度着工では17.9%であったのに対して、平成28年度着工では26.4%まで向上してございます。
また、委員から、今後どのくらいつくられるのかという予定のお尋ねがございましたけれども、これは年々の予算の中で定めていきますのでちょっとお答えはできませんが、農林水産省といたしましては、公共建築物の木造化とか木質化を推進することはとても大切というふうに考えておりまして、地域材利用のモデルとなります公共建築物の木造化、木質化に対する支援とか、公共建築物の木造化、木質化をしようとする際の技術的な助言とか、また、公共建築物の木造化コスト抑制に配慮した事例等の優良事例を取りまとめているところでございます。
また、さらに、最近でございますけれども、今後の動きといたしまして、防火規制、こうしたものが木造建築物整備へのハードルになってございます。こうしたハードルが高い都市部におきます内装木質化の促進とか、民間事業者が整備いたします病院、福祉施設の木造化、木質化にも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
今後とも、関係省庁と連携しまして、また地方自治体、団体とも連携しまして、公共建築物の木造化、木質化を積極的に推進してまいりたいと考えております。

○亀井委員 法律の成果は十分出ているのではないかと思います。
今、公共建築物で防火対策とおっしゃいましたけれども、日本の建築基準法ですとか消防法だと、なかなか大型の建物をつくるのが難しかったりするところもあると聞いております。
欧州の方で、先日、オーストリアの林業を例に出される方もありましたが、欧州で林業がまた再生しているのは、木造建築が見直されたからでありまして、やはりその1つの成果というか、日本の建築家で坂茂さんはかなり貢献をされたと思います。彼は、スイスで、メディアグループのタメディアの本社、木造の7階建てをつくりまして、これはかなり注目をされましたし、従来、石の文化の国で、大きな建物は木で建てられないと思っていたところを木で高層なものをつくるという、それを見せたわけで、もともと日本は、お寺であったり五重塔であったり、木造の大きいものをつくってきた国ですから、本来もっと日本に木造建築がなければおかしい。今公共建築物で進み始めましたけれども、普通の集合住宅、欧州では集合住宅を木でというのが大分進んでいますから、日本もやはり追いついていかなければいけないと思っています。
やはり林業で、日本の林業が原木に偏り過ぎたということが1つ敗因だと思っていまして、集成材をつくっていかなきゃいけないですよね。その集成材をつくると、今度は大量の木くずができるわけで、その木くずを今度は木質バイオマスガス化発電の方に回していく、これも欧州で進んでいますけれども、津和野もこちらの方向で今進めております。
それで、大きな発電機だと周辺の木では済まなくなってしまう、材料が滞ってしまうので、やはり地元の間伐材を使おうということで、今、小型木質バイオマスガス化発電プラント、ボルター40というのと、あと、チップ乾燥機、イギリス製ウッドテック、この二つを導入して木質バイオマスを始めようとしておりまして、ただ、ネックが中電だったんですね。よくあるのは、送電線の空き容量がないんだと、このことでかなり大変だったんですが、津和野町の場合は、まず接続協議の開始に20万使い、その後また150万円使って、何とか4年後に空き容量を確保しました。ただ、本来、もう少し早く始めたい。3年後ぐらいに前倒ししたいんですね。
このことがあったので、送電についていろいろ勉強しましたが、日本各地で、2014年には九州電力で、太陽光発電に対して空き容量がない、待ったをかけるということがありましたし、被災地の東北電力でも空き容量ゼロ、そういう問題が出ています。
これが、やはり日本と欧州では計算の仕方が違うんですね。日本の場合は、契約容量ベース、しかも先着優先なので、従来の電源が有利になります。でも、ヨーロッパの場合は、実潮流ベース、実際に電気が流れた量のベースで計算をしますし、容量不足を理由に接続拒否してはならないということもあります。
また、受益者負担、送電線の整備を電気料金に乗っけて受益者が負担するという制度でもあるので、根本的に仕組みが違うんですが、木質バイオマスを進めていく上で、この辺の制度の改正についていかがお考えでしょうか。最後に質問いたします。

○平木大臣政務官 送電線の空き容量の算定の考え方につきましては、電力広域的運営推進機関の定めます指針の中で今示されているんですが、一般送配電事業者がその考え方に基づいて空き容量を算定することに今なっております。
一般送配電事業者から提示をされました送電線の接続に関する回答の内容について、発電事業者が疑義があると考えた場合には、この電力広域的運営推進機関が中立的な立場から検証するとともに、まずは制度的に担保をさせていただいているところでございます。
その上ででございますが、再生可能エネルギーの導入を促進するために、まずは既存系統を最大限活用するという方針のもとで、空き容量の算定方法について、過去の実績をもとに将来の電気の流れをより精緻に想定をいたしまして、送電線の空き容量を算出する手法、これを想定潮流の合理化と呼んでおりますが、これを、実はこの4月から導入をしたところでございます。この算出の方法につきましても、電力広域的運営推進機関のホームページで今公表をさせていただいたところでございます。
今後も、新たに系統に接続しようとする電気事業者の御意見も聞きながら、現行のルールが透明、公平かつ適切な形で運営されるように確認をするとともに、海外の先進的な事例も取り入れながら、必要な見直しやルールの明確化を進めてまいりたいと思っております。

○亀井委員 2020年には送電部門を独立して託送料金で稼いでいかなきゃいけない、そのビジネスモデルも必要でしょうから、ぜひ進めていただきたく、お願いいたします。
時間ですので、質問を終わります。ありがとうございました。

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