活動報告(ブログ)

2013年10月26日(土)「実りの秋」収穫祭と石見神楽

9月末から10月にかけての1ヶ月間は、県内各地で収穫を祝う秋祭りがあります。

これまで私が参加するお祭りは市町村や地元商工会が主催するような大きなお祭りでしたが、初めて益田市中吉田地区のお祭り、つまり自治会単位の小さなお祭りに行ってみました。そしてこれぞ日本!という光景、農耕民族日本人の伝統文化を肌で感じました。地元の小さな神社に老若男女が集い、地域の青年が屋台を出し、神楽を奉納し、深夜まで舞う…改めてこの風習を脈々と継承している石見ってすごいなと思いました。

もちろん現代において変わってきていることはあります。昔はお祭りの日が決まっていたので平日のことも多く、お祭りの日は学校が早く終わったので子供達は楽しみにしていたそうです。現代では大人が会社を休めないのでお祭りは土日になり、自治会のお祭りが重なると神社を兼務する宮司さんが今度はスケジュール調整に苦労しています。それから市街地では深夜までというお祭りが難しくなっていること。例えば神社の前の家がうるさいと言ったら遅くまで神楽を舞えないので、22時で祭りが終わるようなところもあるとのこと。そういう意味で中吉田のお祭りは0時まで続けられるし、大人に交じって子供も神楽を舞っていて、それをおじいちゃんが嬉しそうに観ている…という何とも美しい光景でした。

石見神楽はこうやって継承されていくんですね。まもなくグラントワで開催されるワールド神楽フェスティバルで披露予定の「双剣」という舞が演目に入っていて、とても得した気分になりました。12本の剣を1人で持ち、あるいは口にくわえて踊るのですが、これをホールではなく神社の境内で観られるという贅沢!名もない地域のお祭りがとても素敵な石見なのです。

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