活動報告(ブログ)

2021年2月9日(火)衆議院予算委員会議事録(東京五輪・森発言等について)

令和3年2月9日 衆議院予算委員会議事速報(未定稿)

○金田委員長 次に、亀井亜紀子君。

○亀井委員 立憲民主党の亀井亜紀子でございます。

 今日は私と、私に続いて2人の女性議員、3人で質問に臨みます。白いジャケットを着てまいりました。この意味についてはじめにご説明をしたいと思います。

 白というのは、アメリカにおいて、婦人参政権運動を象徴する純潔の白という意味がございまして、女性の政治参画を示す色でございます。2017年にトランプ大統領の施政方針演説があった時に民主党の議員66人が白のジャケットを着て参加したということがございまして、実は、昨晩から有志の女性議員の間で今日の本会議に白を着て出ようということが、メッセージが伝わっております。それで、今日は白を着てまいりました。

 今日の質問の主題は、先日から問題になっております、いわゆる森発言についてなんですけれども、その前に1問、防衛大臣をお呼び致しましたので、質問させていただきます。

 それは、昨日報道がありました海上自衛隊潜水艦と民間商船の衝突についてでございます。この経緯と、後、原因究明についてはこれから始まるようですけれども、どのくらいかかるのかということも含めてご説明いただければと思います。

○岸国務大臣 今の件ですけれども、昨日2月8日の午前10時58分、高知県足摺岬沖の海上において、訓練中の海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう」が水面に潜望鏡を上げた際に民間商船と衝突する事故が起きました。

 本事故により「そうりゅう」乗員3名が負傷致しましたが、いずれも軽傷であります。また、「そうりゅう」に艦橋部分の歪み、アンテナマスト及び潜舵の損傷が生じたほか、現在は復旧しておりますが、使用可能な通信手段が一時携帯電話のみとなりました。「そうりゅう」は自力航行により昨日23時20分頃高知港に入港し、現在、高知港に停泊をしております。

 民間商船の被害については、本事故後、当該商船が現場海域から立ち去った為、詳細は不明ですが、海上保安庁が当該商船に連絡をしたところ、衝突した振動はなし、船体ダメージはないと思われるとの回答があったと承知をしております。

 本事故の発生を受けて、昨日、海上幕僚監部に事故調査委員会が設置をされたところであり、現在、同調査委員会が事故の原因の調査を行っているところであります。

 本事故によりまして、国民の皆様に大変なご心配をおかけ致しました。大変申し訳なく思っておるところでございます。

 事故の原因等については現在海上保安庁が調査中ですが、防衛省・自衛隊としても、海上保安庁の調査に全面協力をするとともに、調査に支障のない範囲で事故原因の究明や再発防止に取り組んでまいります。

○亀井委員 あってはならないことだと思いますので、しっかりご対応いただきたくお願いを致します。

 それでは、防衛大臣はここで御退室いただいて結構ですので。ありがとうございました。

 それでは、時間もございませんので、今日の本題の方に入りたいと思います。

 オリンピック・パラリンピック組織委員会の森会長による発言、女性がたくさん入っている会議は時間がかかるという発言があったのが2月の3日で、今日は6日目です。海外であれば今頃はもうとっくに辞任されている、そのぐらい大きな発言だと思うんですけれども、この間、国内でも海外でも非難の声が広がっております。

 昨日の報道によりますと、昨日までの5日間で、大会ボランティアが約390人、聖火リレー走者2人が辞退、また抗議などの電話とメールの件数が約4,550件、組織委員会に寄せられていると聞いております。

 今日、はじめに私は外務大臣にお伺いしようと思ったんですけれども、一つ、昨日、二階幹事長の発言もございましたので、五輪担当相に質問を致します。

 ボランティアの辞退が続いていることに関して、二階幹事長は、瞬間的なことだ、そして、どうしてもお辞めになりたいのなら、また新しい人を募集すればいいというようなご発言があったわけですけれども、これが、ボランティアの人に対する感謝の気持ちも感じられないですし、非常に失礼だと思います。物じゃないんですから、いなくなったら補充すればいいという考え方というのは、本当に不適切な発言だと思いますけれども、五輪担当相のご見解を伺います。

○橋本国務大臣 現在、森会長の発言があった後に、ボランティアの方々が約390名ほど辞退をされたいということは承知をしております。また、昨日の幹事長の発言も承知をしております。

 幹事長の発言は、どこにどういうような真意があったのかというのは私存じ上げませんけれども、やはり一番大切なことは、オリンピック・パラリンピックの意味するもの、基本テーマは多様性と調和でありますので、森会長の発言はあってはならないことでありますし、まさにこれから東京大会を開催する為に信頼を回復して、そして、更なる多様性と調和というものをしっかりと発信する大会にするべく努力をしていかなければいけないというふうに思っております。

○亀井委員 重ねて質問致します。

 森発言もですけれども、森発言、そして二階発言について、大臣は妥当だと思われますか。もう一度お伺い致します。

○橋本国務大臣 二階…(発言する者あり)すみません。

○金田委員長 もう一度質問してください。

○亀井委員 昨日の二階発言について、あの発言は妥当であると思われますか。不適切、ボランティアの人に対する感謝が全く感じられない発言は不適切だと思いますけれども、その点についてはどうお考えでしょうか。

○橋本国務大臣 ボランティアの方々がそのような不快な思いをされて辞退をされているということに関して、やはりしっかりとその思いを真摯に受け止めて発言をしなければいけなかったというふうに私は思います。

○亀井委員 不適切だという発言がないというのは非常に残念だと思います。内容については不適切だけれどもそれをおっしゃらないというのは、ちょっと納得しかねます。

○橋本国務大臣 発言の真意はよく把握しておりませんけれども、不適切だったというふうに思います。

○亀井委員 きちんとボランティアの方々に対する大臣の感謝の気持ちを表現しないと、どんどん開催に向かって条件が悪くなりますので、それはよろしくお願い致します。

 それでは、海外からの視点について、外務大臣にお伺いしたいと思います。

 日本国内での批判もかなり強いものがありますけれども、海外からも色々なコメント、ツイッターなどでも寄せられております。

 他の議員も指摘しておりましたが、真っ先に反応したのは、アイスホッケー女子元カナダの代表、ヘイリー・ウィッケンハイザーさんというIOCの委員です。彼女が、朝食会のビュッフェで絶対にこの人を問い詰める、東京で会いましょうというコメントをしました。

 そして、その後、森会長の記者会見を受けて、5日の日に、在京の大使館から、どうも、ドイツ大使、この方は女性なんですけれども、イナ・レーペル大使が、ドント・ビー・サイレント、沈黙しないでというハッシュタグ、また、男女平等というハッシュタグでメッセージを発信しております。このツイッターが、フィンランド、スウェーデン、アイルランド、ポルトガル、スペイン各大使館などに広がっております。

 非常に恥ずかしいことだと思います。大使館がこういう反応をするということは、当然本国にも報告は行っているでしょうし、一般的な、国際的な感覚としては、まだこの森会長は辞任をしていないんだという驚きの目で見られて、そして、ここまで、今日までの時間が経過していると思うんですけれども、外務大臣は、発言が国益を損ねている、そういう認識はおありでしょうか。お伺い致します。

○茂木国務大臣 ご指摘の発言について、あらゆる差別禁止を謳いますオリンピック・パラリンピックの精神からしても、あってはならない発言であったと考えております。

 今回の発言以降、男女平等、国際的にはよくジェンダーイコーリティー、こういう言葉が使われるんですが、これについて内外で様々な発信が行われているということは私も承知を致しております。

 大使館のツイッター等についても、SNS等についても承知しておりますが、大使館が組織的にやっているというよりも、大使であったりとか個人の方がそれぞれの思いでそういった発言をされているのではないかな、このように考えております。

 本件については、森会長自身が発言を撤回、謝罪をしており、また、人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教…(発言する者あり)大切なことを言っているので静かにしてください。政治、障害の有無など、あらゆる面での違いを尊重する旨のステートメントを大会組織委員会も発出している、このように承知を致しております。

○亀井委員 まず、大使館、大使が発信するということは、やはりその国を代表して来られている方ですから、個人としてという見解というのはおかしいんじゃないかなと思います。

 そして、この問題の深刻さというのは、やはりいくら謝罪、撤回したからといっても、森会長がこういう考え方、女性蔑視の考え方を持っている人だということが世界に発信されてしまった、知られてしまったということが一番深刻なわけでして、それを知った上で辞任も求めないということについて、国際社会の常識から外れているから、それでこういう形で今運動が広がっているということをご認識いただきたいと思います。

 そこのところを、今一つこの深刻さを受け止めていただいていないんじゃないかなというふうに私は思いますので、もう少しお話しします。

 五輪というのは、ただのスポーツ大会じゃありません。様々な社会的、先進的な取り組みを求められます。例えば受動喫煙がそうです。オリンピックに間に合うように、受動喫煙防止条例、東京都が通しております。

 それから、アニマルウェルフェアもそうです。

 不適切な献金が吉川元農水大臣にあったということが明らかになって辞任されましたけれども、このアニマルウェルフェアの話も元はといえばオリンピックです。オリンピック村で提供される食材はアニマルウェルフェアな国際基準に則ったものでなければいけないというそういう規定があって、日本は遅れているのでそれを間に合わせなきゃいけない。鳥であれば、鶏卵であれば、平飼い、放し飼いが理想なわけですけれども、それに対して狭いところに閉じ込めて飼っているわけですから、この基準を何とかしなさいという外圧があった中で、それは困るといって養鶏団体が献金をして大臣に陳情していたということなので、やはりこれもオリンピックが原因ですよね。

 このように、色々な社会的な問題への対応を求められるわけですが、アニマルウェルフェアも受動喫煙も比較的新しい概念です。それに対して、男女平等というのはもう一世紀以上の歴史があります。イギリスで女性参政権が認められて2018年でちょうど100年でした。一世紀を超えています。そして、国連でいえば、ですから、国連女性の地位委員会があり、女性差別撤廃条約があり、ミレニアム開発目標があり、五輪憲章にも男女平等は謳われている。このぐらい世界で当たり前のこととして認知されている、その概念について、森会長のあの発言というのは、女性がたくさん入っている会議は時間がかかるというのは、裏を返せば女性は黙っていろという趣旨のことを世界に向けて叫んだに等しいんです。

 これが、国際社会が黙っているわけないですし、このことを対応しないで、つまり、そういう考えを持った森会長が組織委員会のトップに収まったまま、オリンピックだけ来てください、オリンピックだけは開催したいのですと言っても、それは私は現実的じゃないと思いますけれども、外務大臣の認識をもう一度お伺い致します。

○茂木国務大臣 私が全く深刻に捉えていない、こういう発言をしたことはないと思います。

 ただ、正式に、例えば大使館として出したものかどうかという事実関係を申し上げただけで。ただ、私は先程からきちんと、このジェンダーイクオリティーの問題とか、それは強調させていただいたつもりであります。

 更には、人種、肌の色、性別、こういった問題についても、例えばアメリカでも1960年代のシビルライツムーブメントの頃から非常に深刻な問題であって、こういった問題が取り上げられてきた。

 オリンピックの歴史を遡りますと、2,000年以上前になるわけでありますが、古代オリンピック当時においては、アテネのあるポリスにおきまして大きな疫病が流行り、そしてまた災害が起こって、それに対してそこのポリスの長が、いかにしてこの災害から融和を図るか、こういう思いでオリンピックを平和の祭典として開催をした。

 それから、様々な社会的な要因、こういったものを取り入れて、今、時代が求めるものは何なんだ、こういう精神で開催をされている、そういう精神を尊重する、そのことは極めて重要だと私は思っております。

○亀井委員 繰り返し申し上げますが、平和の祭典はもちろんですけれども、一世紀以上の歴史があるその男女平等の女性の闘いに対して、やはり、それを蔑視するような発言をする会長をそのまま据えてオリンピックだけを招致するというのは、やはり私は厳しいことだと思っていまして、それをもう少し正面から受け止めていただきたいと思っております。

 次、五輪担当相にお伺い致します。

 今、世論でも、今年の夏に予定どおりオリンピックが開催できるであろうと思っている人は少ないです。8割以上の人はこのまま開催するということには懐疑的な、そういう調査が上がっております。

 一方、大臣はオリンピックの元選手でいらっしゃるので、元選手の立場としては、自分が経験したようなオリンピックという場を後輩にも、その場をつくってあげたいというお気持ちはすごく強いでしょうし、一方で、色々な利害関係者の中に入って、選手の頃に見ていたオリンピックとはまた違う姿が、同じイベントではありますけれども、見えるんだろうと思います。

 そこで大臣にお尋ねしたいんですけれども、オリンピックというのは一体誰の為にやって、何の為に開催するのか、誰が主役なのか、今どのようにお感じでしょうか。

○橋本国務大臣 オリンピック・パラリンピックは、世界最大の平和の祭典であります。その開催というのは、国際的な相互理解、そして友好関係を増進させるものであります。

 また、オリンピズムの目的というのは、人間の尊厳の保持に重きを置く平和な世界の推進を目指す為に、人類の調和の取れた発展にスポーツを役立てることであるというふうに記されておりますけれども。

 まさに、この大会の主役というのはアスリートであります。アスリートが最高のパフォーマンスを発揮できるように、安全、安心な環境を確保することが最も重要であるというふうに思っております。

 この困難な中にあっても、世界のアスリートは、厳格な自己管理の下に、大会に向けて懸命に努力を重ねております。その中で、私も元アスリート、オリンピアンという立場で、4年に一度というこの平和の祭典にすべてを懸けてきた、準備をしてきたアスリートに、その結果を出す、その成果というものを出す場所を何としてもつくってあげたいというのは、私自身、オリンピアンとしての思いがあります。

 一方で、その強い思いを持っていても、多くの方が、このコロナ感染症対策というものがなかなかなされていない状況の中で、あるいはオリンピック・パラリンピックを開催してほしいという声が少なくなってきているという実態を受けて、アスリート達が、非常に、いいんだろうか、このまま東京大会に向かって、開催を求めていいんだろうかという不安の声が一方であるというのも事実です。

 やはり、そういった準備をしてきたアスリート達、主役となるアスリートが、この大会、こういった準備ができていればできるんだという自信と安心、安全、こういったものをしっかりとつくり上げていく環境を整備しなければ、主役であるアスリートが本当に東京大会に向かっていくということができないのではないかというふうに考えた時に、まずは第一にこのコロナ感染症対策、そして専門的な知見、科学、あるいは医学、そういったものの粋を結集して、安全、安心な大会がどのように開催することができるかということに全力を尽くさなければいけないというふうに感じております。

○亀井委員 今の私の質問、なぜしたかといいますと、実は私、長野オリンピックの時の通訳なんです。ですから、私が見た長野オリンピックというものがあります。

 選手が主役だとおっしゃいましたが、私、オリンピックを経験して、選手が主役だとは思えなかったんですね、残念ながら。

 感じたことをいくつかお話しします。

 私が何をしていたかといいますと、通訳でも、競技担当、VIP担当、メディア担当というように担当がございまして、私はスノーボード競技の担当で、長野の志賀高原に入っておりました。一緒に仕事をしていたのは、長野県庁から派遣をされていた会場の責任者です。全体に、統括していましたから見ていました。

 まず、県庁の職員が言っていたことで覚えているのは、組織委員会というのは運営側なのでお客様ではないはずなんですね、選手とお客様をお迎えする立場なんですけれども、なぜかIOCはお客様なわけです。

 ですので、例えば、ゲレンデに常設のレストハウスがあった時に、そこはIOCのVIPラウンジで押さえられちゃうんですね。選手はどこに行くかというと、仮設のプレハブ、トイレもプレハブ、一日中そこで、公式練習の時からいるのに非常に扱いが悪いです。

 一方で、VIP用のラウンジは、ほとんどVIPが来ないのに、使われずにあるということで、私は本当に、開放してあげればいいと思いました。それから、当時、最大のスポンサーはCBSでしたけれども、もう振る舞いがひどかったです。例えば、コースにはもちろん選手以外は入っちゃいけないんですけれども、プロのスノーボーダーを記者として臨時で雇って、それで、警備の人が見ていない隙に記者証をかけて、コースをカメラを持って滑って撮ったんです。それを、英語なんて全然話せない警備員のおじさんが怒り狂って記者証を取り上げて、取り返しに来たCBSの記者と前線で対応するのが通訳の仕事なんですね。ですから、私にとってのオリンピックというのは、そういう視点です。

 ですから、大臣に是非お願いしたいのは、どういう形になるにしても、アスリートファーストの、選手の為の東京オリンピックであってほしいです。何かそういう建設的な提案というのはできないんでしょうか。

 例えば、一斉に集まってオリンピックができないとしても、競技別に、本来その競技が行われる会場で、まあ、特別な世界選手権みたいになるかもしれませんが、競技を行ってオリンピックのメダルを授与するですとか、何かしらそういう提案というのは日本側でされていないんでしょうか。開催方法等という通告なんですけれども、お願い致します。

○橋本国務大臣 委員が長野オリンピックで通訳としてご苦労されたお話、存じ上げております。私自身も、サポートをする側の立場で長野に行っておりました。ロサンゼルスのオリンピック頃から商業オリンピックというふうな時代に入って、非常に、アスリート本来の姿をどのように発揮させることができるかという、アスリートファーストの視点というのが少しずつずれてきている状況に来たのではないかというような懸念が出されている時代だったのかなというふうに、今私も思い出したわけでありますけれども。

 まさにアスリートの本来の姿を発揮することができる大会にする。今回のコロナ感染症対策というのは、そういった面においては、まずは経費の削減をどのようにできるかということ、そして、華美なものではなくシンプルに、そして、選手の安心、安全、そういったことがしっかりと発揮されるような大会に組み替えてきたこの1年であったというふうに思っております。

 ご指摘のように、常にアスリートファーストの視点でしっかりとやっていきたいというふうに思います。

○亀井委員 色々と振り回されている選手が一番かわいそうだと思いますので、アスリートファーストで取り組んでいただきますようにお願い致します。

 今日は上川大臣にもお越しいただきました。それは、女性としての見解を伺いたかったんですが、森発言で、女性がたくさん入っている会議は時間がかかるというのがありました。女性の政治参画が進むと、何が一番変わると思われますか。もし、ここの委員会室も女性が非常に少ないわけですけれども、仮にここの委員の人数が6対4で4割が女性であったら、何が変わってくると思われますでしょうか、お伺い致します。

○上川国務大臣 只今委員ご指摘でございますが、私自身は、菅内閣におきまして2人の女性閣僚の1人ということでございます。女性の様々な分野においての活躍ということについては、最も遅れているのが政治分野ということでございまして、その意味で、私自身もロールモデルになり得るようにしっかりと取り組んでいかなければいけない、これは大臣に就任した時の決意でもございました。

 私の経験から、この雰囲気ということでありますが、実は、IPUという、列国議会同盟という大きな国際組織がございます。これは、議会がエンティティー、加盟者となりまして、世界の議会の議会人が一堂に会して、毎年、いずれかのところで会議を開催するところでございます。日本からも衆参議員が参加をして、70、80年近い歴史があるわけでございます。

 私は、当選してすぐにこの会のところに参加を致しました。その時の会議の雰囲気というのは、まさに男性中心の雰囲気が非常に強かった中にあって、その後、女性会議というのが組織されまして、そこで女性だけの会議をした上で、提言を本会の方にまとめ上げて提案をする、こういう流れがございました。つまり、女性会議は女性だけの会議、そして、そこの提案書を本会議に出す、提出する、こういう流れでありました。

 3年前ぐらいに、IPUに十数年ぶりに出席を致しました。ものすごい大きな変化がございました。まず、参加者の議員の議員団は、一定の女性議員がいなければ議決権がないでありますとか、削減されるでありますとか、様々なルールが変わっています。故に、女性会議におきましても、男性も参加をしていました。男性も女性も、女性も男性も参加をして、様々な課題について議論をしていく、こういう大きな流れになってまいりました。

 私も、こうした会議のやり方については、様々な取り組みがあろうかと思いますが、今、変化をしているこうした国際会議の状況を見ますと、様々な方々が入っていく議会であってほしいなというふうに思っております。

 加えて、今、国連では、2015年に、SDGs、持続可能な開発目標ということで、誰一人取り残さない、こういう社会を目指して、世界全体が一つの方向に向かって今進んでおります。17のゴール、ゴール5が、女性の差別をなくそう、平等な社会をつくろうということであります。女性の分野であると同時に、他の分野についても横串で女性の視点を入れていくということが極めて重要であるというふうに思っておりますので、できるだけそうした意味でパリティーになるように努力していく社会であってほしいというふうに思います。私もそれに向かって努力をしてまいりたいと思います。

○金田委員長 亀井亜紀子君、時間が参りました。

○亀井委員 では、最後、外務大臣に質問しようと思っていたんですけれども、時間ですので、コメントだけ申し上げます。

 3月8日、国際女性デーです。そして、その後で、女性の地位委員会、CSWというのが必ず2週間ほどニューヨークで開催されます。今年はオンライン開催ですけれども。この時までに森会長が替わっていなければ、この会議でものすごく日本は叩かれると思います。3月8日より前に私は交代が必要だと思っておりますので、もう時間がございませんけれども…(茂木国務大臣「3月15からじゃない」と呼ぶ)ええ、国際女性デーが3月8日で、会議そのものは3月15からなんですけれども。

 ですから、私は、女性デーの時にはもう替わっていた方がいいですし、遅くとも15前には替わって、それこそ新しい女性の組織委員長辺りが世界に向けて発信するというぐらいでないと、なかなかこの間のダメージというのは取り返せないんじゃないかと感じておりますので、その点を受け止めていただければ大変嬉しく思いますので、よろしくお願い致します。

 以上で質問を終わります。

PAGE TOP